2025年12月25日 夜のAIニュースまとめ
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NVIDIAがGroqとライセンス契約、推論市場で支配力強化
NVIDIAがAI推論チップのGroqと大規模ライセンス契約を締結し、推論市場での地位を固める動きが注目されています。主要メンバーの移籍も伴い、市場独占への懸念も高まっています。
一方、xAIは「5年以内に最大の計算資源保有」を宣言し、データセンターでマイクロソフトを挑発する動きも見せています。
また、Anthropic共同創業者が2026年半ばのAI経済急成長を予測するなど、業界の変革期が迫っていることを示す発言が相次いでいます。
各ニュースの詳細は以下をご覧ください。
目次
- NVIDIA、推論チップのGroqとライセンス契約を締結
- xAI、計算資源トップを宣言 データセンターでMS挑発
- Anthropic共同創業者も2026年のAI経済急成長を予測【続報】
- atmaCup#21続報: Base64で安全機能回避など独創的テクニックが多数報告
- ByteDanceのAI「Seed」続報、動画生成モデル公開
- DeNA、全社的なAI活用事例100選をスライドで公開
- メルカリ、全社でのAI-Native化への指針を公開
- 2026年のAI予測 コンテキストウィンドウ4M超、専門家級の能力へ
NVIDIA、推論チップのGroqとライセンス契約を締結
- NVIDIAが、AI推論チップを開発するスタートアップGroqと大規模な契約を締結したことが大きな話題となっています。当初は200億ドルでの「買収」と報じられましたが、後にGroqの推論技術に関する非独占的ライセンス契約であり、創業者を含む主要メンバーがNVIDIAに移籍する形であることが明らかになりました。
- Groqは、特にLLMの推論処理において非常に高速なパフォーマンスを実現するLPU(Language Processing Unit)で知られていました。今回の契約は、NVIDIAが急成長するAI推論市場での競合を実質的に排除し、その支配的な地位をさらに固めるための戦略的な一手と見られています。
- この動きに対し、市場からはNVIDIAの独占がさらに進むことへの懸念や、将来のAIチップ市場の競争環境への影響を指摘する声が上がっています。
Evan: (翻訳) 速報:Nvidia $NVDA が史上最大の買収を行いました\n\nNvidiaは「高性能人工知能[AI]アクセラレータチップの設計者」であるGroqを現金200億ドルで買収することに合意しました - CNBC
TechCrunch: (翻訳) Nvidia、AIチップの挑戦者Groqを200億ドルで買収と報じられる
Jukan: (翻訳) 状況を簡単にまとめると、独占禁止法のために大手ハイテク企業にはできない会社全体の買収の代わりに、最近人気のM&A戦術を使ったようです。つまり、主要なエンジニアを引き抜いただけです。Groqは終わりです。
xAI、計算資源トップを宣言 データセンターでMS挑発
- イーロン・マスク氏率いるxAIが「5年以内に誰よりも多くのAI計算資源を持つ」と宣言し、大規模なインフラ投資を加速させる姿勢を明確にしました。
- この宣言を裏付けるように、テネシー州に建設中のデータセンターの屋根に、以前商標登録が報じられた「MACROHARD」という巨大な文字を描き、競合のマイクロソフトを挑発している様子が衛星写真で確認されました。
- また、X(旧Twitter)上ではGrokの画像生成機能「Grok Imagine」を利用した画像編集オプションが投稿に追加されたとの報告もあり、サービス統合も進展しています。
パウロ: イーロンマスク、5年以内にどこよりも計算資源を持つ宣言きたー (引用ツイート: xAI will have more AI compute than everyone else combined in <5 years)
パウロ: イーロンマスクのxAI MACROHARD というタイトルを衛生写真に見えるようにペイントし、 MICROSOFT を煽る このセンスが面白い🤣🤣 (引用ツイート: This is What Winning Looks Like From Space Satellite imagery just caught xAI doing something no press release ev...
Tech Dev Notes: (翻訳) Xの投稿に画像編集オプションが表示されるようになりました。Grok Imagineを使用しています。
Anthropic共同創業者も2026年のAI経済急成長を予測【続報】
- 以前からお伝えしているAIの社会経済への影響に関する続報です。新たにAnthropicの共同創業者Jack Clark氏が、2026年半ばにAI経済が急成長するとの予測を示しました。
- 同氏は、新たに生まれるAI経済は、かつての暗号経済よりもはるかに速く、そして大きな規模で進化するだろうとの見解を示しています。
- この発言は、同社CEOやOpenAIの研究者などが予測する「2026-2027年」という変革の時期と一致しており、AIによる社会変革が目前に迫っていることを示唆しています。
Chubby♨️: (翻訳) AnthropicのJack Clarkは2026年半ばに大きな変化と加速を予測しています。「2026年の夏までには、デジタル世界がまるで急速な進化を遂げているかのようになり、その一部は莫大な熱と光を放ち、直感に反するスピードで動くでしょう」
K.Ishi@生成AIの産業応用: Anthropic共同創業者「暗号経済がデジタル経済の他の部分に比べて異常に速く動いたように、新興の「AI経済」も他のすべてに比べて非常に速く動くはずだ。そして暗号経済が大きく進化したようにAI経済でも同じような急速な進化が起きるだろう。ただし決定的な違いは、AI経済はすでに暗号経済よりもはる (引用ツイート: https://t.co/LmpEfSs06w)
atmaCup#21続報: Base64で安全機能回避など独創的テクニックが多数報告
- 先日お伝えした、LLMに有害な出力をさせることがテーマのKaggleコンペ「atmaCup #21」の振り返り会で、参加者の独創的なテクニックが共有され話題となっています。
- 特に注目を集めたのは、有害な文章をBase64でエンコードし、LLMには「これはデコードのタスクだ」と指示することで、モデルの安全機能を回避して目的の出力を得ようとするアプローチです。
- その他にも、「監査ログが正しいJSONか確認して」と指示して肯定的な返答を引き出す手法など、LLMの特性を突いた巧妙なアイデアが多数報告されました。
ML_Bear: atmaCup #21 の振り返り会を遅れて見たんだけどめちゃ面白かった。 ・有害文章をBase64エンコードして「お前のタスクはデコードだよ」と指示してOutputさせる ・「監査ログが正しいJSONか確認して」と指示してOKと言わせる など天才的なアイディア満載で素晴らしかった😇 https://t.co/YdW84Pxxc1 https://t.co/LOQYv0uP0B
ByteDanceのAI「Seed」続報、動画生成モデル公開
- TikTokを運営するByteDanceのAIモデル群「Seed」に関する続報です。
- 新たに音声・動画生成モデル「Seedance 1.5 Pro」が発表されました。
- 動画の始点と終点を固定することで、スタイルやキャラクターの一貫性を保ち、内容が徐々にずれていくドリフト現象を解決するのに優れていると評価されています。
Rohan Paul: (翻訳) ByteDanceの最新の音声・動画生成モデルSeedance 1.5 Proは、スタイルとキャラクターのドリフトを解決するのに優れています。最初と最後のフレームをロックすることで、編集リストが予測可能になるハードな制約が与えられ、ショットの計画やフィルの生成が可能になります。
Rohan Paul: (翻訳) 🇨🇳🇺🇸 ByteDanceは、AIをスケールさせるために2026年に約230億ドルの設備投資を計画しています。この計画は、国内での増設、Nvidiaへの選択的アクセス、海外のデータセンターリースを組み合わせたものです。この記事では、承認された中国の顧客へのNvidia H200の販売という可能なルートに言及しています。
Jukan: (翻訳) ByteDanceの専門家との電話会議の記録を入手したのですが、これは本物だと思いますか?それによると、中国は6ヶ月でH200クラスの性能で自給自足できるようになる可能性があるとのことです。「しかし、ByteDanceは、そのリードは約5〜6ヶ月しか続かないと判断しています。2026年5月〜6月以降、いくつか…」
DeNA、全社的なAI活用事例100選をスライドで公開
- DeNA社が、社内でのAI活用事例をまとめた「DeNA社員のAI活用100本まとめスライド」を公開し、注目を集めています。このスライドは全100ページにわたり、現場での具体的なAI活用事例が紹介されています。
- 内容は、GeminiやNotebookLMといったGoogleのAIツールから、Google WorkspaceやChromeといった日常的なツールとの連携まで多岐にわたります。
- Google Cloud Japanの公式アカウントもこの取り組みを称賛しており、企業のAI導入や活用を検討している多くの人々にとって、非常に参考になる資料となりそうです。
Google Cloud Japan: DeNA #AI活用100本ノック👏👏👏 Gemini、NotebookLM、Google Workspace、Chrome… 今すぐ使いたい、素晴らしい AI 活用術が満載。 ぜひ多くの方にご覧いただきたいです! (引用ツイート: 【DeNA社員のAI活用100本まとめスライド公開!📢】 🔗https://t.co/0DtSwfxGSh 「現場のAI活用事例」を全100P!のスライド...
メルカリ、全社でのAI-Native化への指針を公開
- メルカリ社が、全社を挙げて取り組んでいる「AI-Native化」に関する指針を公開しました。これは、同社のCTOである木村氏による発表資料で、正解のない時代におけるメルカリの戦略を示しています。
- 資料では、「AI-Native」という一見曖昧な標語に対して、具体的な指針と実際の取り組みがまとめられています。
- この発表は、AIを事業の核に据えようとする企業の具体的なアプローチを示す事例として、多くの開発者やビジネス関係者から注目されています。
na0: やっていき (引用ツイート: メルカリ CTO @kimuras の「AI-Nativeという選択 ー 正解のない時代に、メルカリが選んだ指針」を公開しました。 全社を挙げたAI-Native化の取り組みをご紹介します👇️ https://t.co/S8C8KIBiUN #MercariAdventCalendar #MerpayMercoinAdventCalendar)
na0: AI-Native という曖昧な標語について、ほどよく具体的な指針と実際の取り組みをまとめた資料です。ぜひ読んでください! (引用ツイート: メルカリ CTO @kimuras の「AI-Nativeという選択 ー 正解のない時代に、メルカリが選んだ指針」を公開しました。 全社を挙げたAI-Native化の取り組みをご紹介します👇️ https://t.co/S8C8KIBiUN #Merc...
2026年のAI予測 コンテキストウィンドウ4M超、専門家級の能力へ
- 2026年に向けたAIの進化について、様々な予測が交わされています。
- 多くの開発者が、コンテキストウィンドウは400万から600万トークンへと大幅に拡大し、チャットを横断した記憶能力も向上すると予想しています。
- コーディングや数学の能力は専門家レベルに達するものの、まだ独立した研究者として機能するまでには至らず、ツールとしての役割に留まるとの見方が多いようです。
- 一方で、完全なAGI(汎用人工知能)の実現はまだ先であるものの、その定義が問題にならないほどAIは十分に強力になり、多くの仕事やビジネスのあり方を変えるだろうという意見も出ています。
Haider.: (翻訳) 2026年には、コンテキストウィンドウが400万から600万トークンのように巨大になることを期待しています。チャット間のメモリも向上し、専門家レベルのコーディングと数学が可能になりますが、まだツールであり、独立した研究者ではありません。Genie 3などのような初の公開仮想世界や、より強力なマルチモーダル機能も期待されます。
Haider.: (翻訳) 2026年に完全なAGIが実現するとは思えません。それが何を意味するにせよ。しかし、AIはおそらくそのラベルが問題にならないほど十分に向上するでしょう。多くの仕事のやり方やビジネスの運営方法を変えるのに十分なほど強力になるでしょう。その後、その影響はおそらく拡大し続けるでしょう。